古米サマより仔3匹話
「みなさん、お昼寝の時間ですよ。1時間しっかり寝て、起きたらまたみんなで仲良く遊びましょうね」
「「「はーい」」」
ウィンフィールド先生はああ言ったけど、はーいって返事しちゃったけど、俺ぜんぜんねむくないんだよな。
ひるねなんかしないで遊びたい…でもみんなねちゃってるしつまんない…あれ?
ひだりにいるウェストがなんかご本読んでる。なんだろ?
「ウェストはねないのか? なんの本読んでるんだ?」
「我輩は寝る間も惜しんで勉学にいそしまねばならぬのであーる。今は昆虫について勉強中なのであーる」
「えっ、それじゃあもしかして昆虫ずかん見てるのか? クワガタとかバッタのってるのか?」
「そのとーり。世界中の昆虫の写真が載っているのであーる」
「ウェスト、俺にもその本見せて! いっしょに見たい!!」
「一緒に? …九郎がそんなにこの本を見てみたいというのなら構わないのである…」
「ほんとか? ウェストありがと! じゃあさ、さいしょはクワガタが見たい!」
「わかったのであーる。クワガタはこの辺りのページに…」
さっきから何ページも見てるけどすげー! 強そうなのとかかっこいいのとか、ほんとにいろんな虫の写真がのってる!
この黒くて強そうなの、かっこいい。つかまえてみたいなぁ。
「これ、なんて虫?」
「…カブトムシなのであーる…」
「ええっ! カブトムシってこんなに黒くて大きくないぞ! ちがう虫じゃないのか?」
「それ、は…日本に…いる…カブトムシなので…あ…る…」
「へー、アメリカと日本じゃカブトムシも種類がちがうのかぁ。ウェストはものしりだな…って、あれ?」
ウェスト、ねちゃってる…。
もっと虫のこと教えてほしかったけど、しょうがないか。おきてからおねがいしようっと。
…しずかだなぁ。
つまんなくなっちゃったから、ねむくないけどねようかな。
こういう時はヒツジの数をかぞえるんだよな。
ヒツジがーいっーぴきー。ヒツジがーにひきー。ヒツジがー…
あれ? なんか音がする。ガチガチっていうかカチカチっていうか…どこだ?
…みぎにいるテリオン?
どうしたんだろ? ちょっとお顔を見てみよう。
あ、目はあいてる。おきてるみたいだ。
「テリオン…どうかしたの?」
テリオンがこっちを見た。ふるえて歯がカチカチ鳴ってる。なんか泣きそうな顔をしてる。
「…夢を見た…顔のない女と、奇妙な化け物が…余を…」
「おばけと怪獣がでてきてこわかったのか? 夢の中のことなんだから忘れちゃえ! 忘れられなくてまたでてきたら、そんなやつはキックとパンチでやっつけちゃえばいいだよ!」
「…しかし…また囚われるのではないかと思うと目を閉じるのが…」
テリオン、ほんとにこわがってる。かわいそうだ。おばけと怪獣ムカつくー!
「じゃあ、さ」
おふとんの中のテリオンの左手を、俺の右手でぎゅっとにぎった。
「こわくないように俺が一緒にねてあげるよ」
そう言ったらテリオンはちょっとびっくりした顔をした。
「…よいのか?」
「うん。こうしてればきっと、こわい夢なんか見ないさ」
「ほんとうか?」
俺がいっしょにいるんだ、もうこわい夢なんて見させない。
「ああ! だから何もしんぱいしなくていいよ。目をとじてもだいじょうぶ」
「…すまない…」
「友だちがこまっていたら助けるのが男だ!」
「…九郎は、あたたかいな」
テリオンが俺の肩におでこをこつんこしてきた。
「えー? テリオンの方があったかいよ? ポカポカしてる」
くすくす…って、あ、テリオンが笑ってる。よかった、こわいのとんでったみたいだ。
「…ま、よいか。それではおやすみ、九郎…」
「おやすみ、テリオン」
テリオン、ほんとにポカポカしてあったかい。ウェストもポカポカだ。
…なんか…ねむくなってきた…かな?
それじゃあ、俺も。
おやすみなさい…
- コメント
- へへへへへ古米サマから凄い可愛いお話戴いてしまいました。
- やばい!やばいよ!何だろうこの照男の可愛さ!ウェストンの可愛さ!
- マークアップ直しながら萌えてました。テリオ可愛いよテリオ。